レースリポート
宮島ヴィーナスシリーズ4日目 予選突破は厳しくも勝率アップに挑む坂野さくら
2024.02.29
ボートレース宮島の「ヴィーナスシリーズ第21戦」は3月1日が予選最終日。準優勝戦進出をかけた戦いは佳境を迎える。
真子奈津実 8.50 (4日目4Rと11R)
山下 夏鈴 8.40 (4日目3R)
樋口由加里 8.33 (4日目2Rと11R)
犬童 千秋 8.25 (4日目7Rと12R)
新田 芳美 8.20 (4日目11R)
以上が3日目終了時点の得点率トップ5。
また、予選突破ボーダーと目される6.00には、山口支部の寺田空詩(4日目1Rと12R))と清水愛海(4日目9R)が並んでいる。
当然、優勝に向けた道のりに注目が集まるが、どの選手にも物語やストーリーがあり、ファンそれぞれの見方があるだろう。
その1人が127期の坂野さくら(福井支部27歳)【写真2枚】。3日目終了時点の得点率は4.60だ。
石川県の金沢学院東高等学校でソフトボールに打ち込みつつ、父の勧めでボートレーサーをめざしたが、そのカベは厚く7回も跳ね返されることに…。
つまり、養成所の1年間やその前後の待機期間を加えれば5年あまりもの間、チャレンジし続けた「意志の人」である。
デビューから2年あまりは勝率1点台と苦しんだが、2023年後期に3.64と倍増。今期は3.29とやや落としたものの、2024年後期適用勝率を4点台にのせており、確かな足取りで成長している27歳である。
そのレースの特徴は、相手との「距離感」。
並走する相手に対しボートを向けられる「切りシロ」を確保できるだけでなく、内側艇が抵抗できない微妙な「スペース」を保つターンなど、テクニカルなレースが目立つようになってきた。
一気にA2昇格までは「距離」があるが、将来が楽しみな逸材の4日目は6R6号艇。その判断力と「距離感」に注目したい。