レースリポート
プライド捨て、塾で小中生と再勉強 ボートレーサーになった宇恵有香が現在躍進中!
2023.08.07
ボートレース津の第37回レディースチャンピオンは遠藤エミの優勝で幕をおろした。2021年の浜名湖大会以来、レディースチャンピオンは2回目の優勝。2017年の第6回クイーンズクライマックス(大村)と合わせ3つ目のG1 タイトルを手にしている。
次節は、8月10日からびわこで開催されるオールレディース「ビーナスちゃんカップ」参戦である。
この第37回レディースチャンピオン開催期間中、津の場内ではさまざまなイベントが催されたが、特にファンの注目を集めたのが「選手募集企画」。
三重支部の山川波乙と宇恵有香が、選手になろうと思ったきっかけやプロデビューするまでの道のりについてトークショー形式で話したのである。
すでに社会人になっていたが、知り合いのススメで知ることになったボートレースの魅力に「惹きこまれた」と話したのは宇恵有香(うえ ゆうか・三重支部26歳)【写真2枚】。すぐに受験を試みたが、「実際は何も知らないまま臨んだので歯が立ちませんでした」という。
そこで取り組んだのが勉強とフィジカルトレーニング
仕事が終わって帰ってくると、「塾に行ってから、ジムに通う毎日でした」という。
驚くのは塾での勉強。20歳過ぎの「お姉さん」が、小学生や中学生に混ざり、「国語・数学・理科・社会の基礎を学んだ…」のだった。周囲は怪訝(けげん)に思ったようだが、本人は意に介さず。「恥ずかしさはなかった」という。つまりプライドを捨て一途に進んだのである。
2021年11月に129期生としてプロデビューした宇恵有香の水神祭は、2022年6月の江戸川男女混合戦。男子レーサー5名を相手に、4コースまくりを決め勝利している。
ここまで1着は通算2本どまりだが、近況2着・3着の数が一気に増えており舟券貢献度が上がっている現状を見逃してはならない。
近3節の30走で2着3本、3着7本としているのだ。
次のあっせんは、山川波乙と同じ津のお盆レース。井口佳典・新田雄史・坂口周・安達裕樹・松尾拓といった記念ウイナーに胸を借りるだけでなく、憧れでもある高田ひかるに挑むことができるシリーズだ。
勝負に余計なプライドなど必要ない。素直にチャレンジするだけに、宇恵有香に注目したいシリーズである。