レースリポート
通算1000勝達成の勢いに乗り平山智加がG1V4へ 津レディースチャンピオン
2023.08.06
ボートレース津の「プレミアムG1第37回レディースチャンピオン」(優勝賞金1200万円)は8月6日、最終日の12Rで優勝戦が行われる。
前日の5日目は東からの追い風4メートルで始まり、最終12Rまでこのままのコンディションで行われた。決まり手は、逃げが最多ながら4本止まり。まくりが3本、差しと抜きが2本ずつ、まくり差しが1本とバラエティーに富んでいた。インの勝ち星が4つだったわりには、万舟券決着はゼロ。5Rで今井裕梨が2コースからまくった5360円が5日目の3連単最高配当だった。
準優第1弾の10Rは、絶好枠の平山智加(香川支部38歳)【冒頭の写真】が通算1000勝を懸けて登場。インからコンマ06のトップショットを決めて逃げ切った。2着争いは大接戦。センターから握って回った樋口由加里に対し、向井美鈴と魚谷香織が競りかけたが、最終マークで樋口が振り切りG1初優出を決めた。
デビュー18年目で、通算1000勝の節目を飾った平山は「ピットへ帰って来た時にみんなが祝ってくれたのでウルウルしました」と涙目で返答【写真すぐ上は水神祭の様子】。「スタート遅れだけはしないように、しっかり速いのを行こうと思っていました。速いのを行けたので1マークは冷静に回れました」と勝因を挙げた。そして「大事な優勝戦なので気を引き締め直していきます」とお祭りムードはひとまず終わりにして、優勝戦へ決意を新たにしていた。3年前の多摩川大会で2コースまくりを決めて優勝して以来、2回目の夏の女王、そして通算4回目のG1制覇へ絶好機到来だ。
続く準優11Rは、インの渡邉優美が先マイを果たしたが、2コースの遠藤エミ(滋賀支部35歳)【写真上】が素早く差して2マークを先取りした。1着の遠藤は「差しやすかったですね」と冷静に振り返り「エンジンがしっかりしているので、最後も天候に合わせるだけです」と語った。昨年大村で女子史上初のSG制覇を成し遂げた遠藤は、2年前の浜名湖大会以来、2回目のレディースチャンピオンV、そして通算3回目のG1優勝をめざす。
準優ラストの12Rは、ほぼ横一線のスリットだったが、スタート後に2コースの藤原菜希がジワッと伸びてインの川野芽唯へプレッシャー。川野が先マイを主張して流れたところを3コースの三浦永理(静岡支部40歳)【写真上】がまくり差した。三浦は「(3枠だった)4日目みたいに外を回ろうと思ったけれど、1番(川野)が握っきたので落として回ったらうまく入れましたね」とニッコリ。「今節は出足や乗り心地を良くしたいと思って調整をしてきた。優勝戦もそこを求めていくだけです」と話した。2012年大村の第1回クイーンズクライマックス(PG1)を3号艇で3コースからまくり差して優勝している三浦が、2回目のG1制覇なるか。
出そろったファイナリスト6人は、内枠の3人が準優と同じ枠番で走る。準優の再現を狙ってスタートをビシッと踏み込むか。準優で悔しい思いをした川野芽唯、渡邉優美の福岡勢とG1初優出の樋口由加里も展開が向けば突けるだけの足は備えている。“真夏の女王決定戦”はいよいよラストシーンを迎える。
優出メンバーと通算G1優勝回数、今年の全優勝回数は下記のとおり。
<津 最終日 12R 優勝戦>
1枠 平山 智加(香川)G1V3 今年V1
2枠 遠藤 エミ(滋賀)G1V2 今年V0
3枠 三浦 永理(静岡)G1V1 今年V3
4枠 川野 芽唯(福岡)G1V1 今年V1
5枠 渡邉 優美(福岡)G1V0 今年V1
6枠 樋口由加里(岡山)G1V0 今年V0
※()内は支部。遠藤エミはSG通算V1。