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レースリポート

(C)BOATRACE 前田紗希

蒲郡レディースオールスター開幕 大会初出場の前田紗希が可憐に舞う

2023.02.21

ボートレース蒲郡できょう21日、G2レディースオールスターが開幕する。
出場するのはA1級22名、A2級16名、B1級14名。委員会推薦はあるが、いずれもファン投票上位で、ファンが選んだメンバーである。

ファン投票1位は昨年に引き続き守屋美穂となったが、ケガのため戦列を離れていた大山千広が2位で返り咲いている。
以下、3位平高奈菜、4位倉持莉々、5位高田ひかる、6位遠藤エミの順だ。

地元愛知は細川裕子・大瀧明日香・宇野弥生・水野望美・出口舞有子の5名である。

「この大会に初めて選んでいただけてとてもうれしいです。ありがとうございます」とファンへの感謝を口にしていたのは前田紗希(埼玉支部30歳)【写真2枚】。
2014年11月に戸田でデビューし9年目に入っている。

社会貢献活動「TUG BOAT PROJECT」を立ち上げ、子どもたちに食事を提供する「子ども食堂」に携わってきた。2020年9月から始めたから3年目に入っている。
さらに、選手仲間でオリジナルTシャツを制作、その販売利益を寄付するなど志は高い。

(C)BOATRACE 前田紗希

幼いころはバレリーナに憧れ海外留学するほど本格的に取り組んできたが、父・前田光昭の姿を手本にボートレーサーに転身した前田紗希。
「多分挫折もあると思うんですが、少しずつ向上していきたいです」と語るところに、バレエで感じた挫折があったことがうかがい知れる。
そして少しずつ、自分のできることに限界を決めないでやっていきたいというプロセスへの決意が感じられる。

父・前田光昭はレース中の事故による障害や病気と闘いながらレーサー人生を歩んでいるが、「自分が娘に教えることは何もないです。僕が教えられている…」と涙ながらに話す。

娘のつらい時代、そしてレーサーという個人事業主でありながら社会貢献に取り組む姿勢に心を打たれているのだ。励まされているというのである。

美しい親子愛だ。

そんな前田紗希は蒲郡レディースオールスター初日の9R6号艇。感謝を携え、水上で可憐に舞ってほしいものだ。

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