レースリポート
住之江近畿地区選が6日開幕 GPタイトルホルダーやMVPレーサーに挑戦の西橋奈未
2023.02.05
あす6日、住之江で「G1第66回近畿地区選手権競走」が開幕する。
各地区がそうであるようにダブルドリームの顔ぶれは壮観である。
初日のドリーム1stには、王者松井繁をはじめグランプリタイトルホルダーの吉川元浩や中島孝平が名を連ねている。
さらに、SGボートレースクラシックを制し令和4年の「優秀女子選手」「特別賞」「記者大賞」を受賞した遠藤エミも加わっている。
また、ドリーム2ndのメンバーもすごい。
田中信一郎&石野貴之のグランプリタイトルホルダーに加え、令和4年の最優秀選手に輝いた馬場貴也が入るなど、近畿勢の層の厚さがよく分かる。
こうして実績を誇るトップアスリートが主導権をかけ激突するのがドリーム戦。つまり大会の主戦が誰であるかが分かるのだ。当然、記念優勝回数を指折り数えることができるのが普通である。
しかし、その中に、記念優勝歴のない女子レーサーの名前がある。G1レース5戦目の西橋奈未(福井支部26歳)【写真2枚】だ。
デビューは2016年11月の三国。その4年後の2020年11月に芦屋の男女混合戦で初優勝を飾り注目を集めた。
「男女混合で戦えるところがボートレースの魅力…」と語っていたが、それを地で行く栄冠だった。
その後、度重なるスタート事故が響き調子を落としていたが、昨年11月には戸田のヴィーナスシリーズで優勝。今は完全にリズムを取り戻している。
現在、2回目のA1級にランクインしているが、2022年11月1日以降の来期級別審査期間の勝率は7.21。自身最高勝率をマーク中だ。
この期間の平均スタートタイミングはコンマ17で、スタートの平均発順は3.5。2連対率は58%あまり、3連対率に至っては76%超をマークしている。
つまり、一発で相手を仕留めようとするのではなく、粘り強く戦うスタイルに変貌を遂げたのだ。取りこぼしが少なくなり舟券貢献率が上がった背景である
高校時代、弓道で心身を鍛えた西橋奈未には精神力という武器がある。
右往左往せず、冷静に的を射るようなレースシーンが、求道者のめざす道といってもいいだろう。
記念常連のトップレーサーを相手に、果たしてどこまで戦えるのか…、静かな気持ちで観戦したくなる近畿ダービーだ。初日の西橋は住之江ナイターの1Rと6Rで出番がくる。