レースリポート
中国地区選手権、5日開幕 堀之内紀代子がチルト3度用にプロペラ調整
2023.02.04
きょう4日(土)、鳴門で開幕した四国地区選手権競走に続き、あす5日児島で中国地区選手権競走がスタートする。
昨年のグランプリで優勝した白井英治やクイーンズクライマックス2連覇の田口節子の参戦はないが、個性派が集結しているだけに面白味あるシリーズとなりそうだ。
何より、女子レーサーが多いのが特徴。
各地区の参戦女子選手数は次のとおりである。
関東6名
東海4名
近畿3名
四国7名
中国8名
九州3名
中四国地区の多さが際立っているが、これは最近始まった話ではない。
はるか以前から「中四国は強い女子レーサーが多い」と語り継がれてきた。
それは、昨年が36回大会だったレディースチャンピオン覇者のおよそ半分にあたる17人が中四国地区選手であることからもわかる。(優勝当時の所属支部で計算)
まさに強豪女子の宝庫なのだ。
そんな中にあって、さらに個性が光る選手がいる。堀之内紀代子【写真2枚】である。
昨年のクイーンズクライマックスに12番目で滑り込んだ岡山のベテランは、チルトを跳ね「伸び仕様」にするのが持ち味。
見せ場をたくさんつくるだけに期待が大きいアスリートだ。
「きょう(前検日)のタイムなどは参考外ですが、チルト3度用にたたいています」と言っていたのはタイム計測直後。寸暇を惜しむようにプロペラに向き合っている姿が見られた。
そして、初日が6号艇(4R)と4号艇(11R)と知ると「ヨシ!」小さくガッツポーズ。枠番がどうあろうと、最初から伸び仕様で戦う決意でいたのだ。
20代から攻撃力を持ち味としてきたが、「攻め過ぎてしまうところがある」と自らを振り返り走り方を変えるなか、苦手だったスローを克服してきた個人史がある堀之内紀代子。
40代になりそれを完成させるのかと思いきや、なんとキャリアを捨てている。
新しいスタイルへの挑戦である。
そこには凝り固まったプライドはない。
むしろ新人のように一生懸命で初々しいのだ。
これぞ「初心」であろう。
あす5日開幕する中国地区選手権競走のひとつの見どころがここにあるのは間違いない。