レースリポート
恵まれた環境を生かし飛躍のきっかけをつかめ! 香川支部の131期生・大廣咲季
2023.01.04
現役レーサー1600人弱がひしめき合うボートレース界。そこには「新陳代謝」という掟がある。どのスポーツ界にも存在するそれは、新人が加わることで加速する。
野球でいえばドラフト、ボートレース界では養成所修了者による新たな選手登録が該当する。
いま最も新しい参入組は131期生。男子19名、女子6名、合計25名が昨年11月にデビューし奮闘中だ。ただ、プロは厳しい。いきなり結果を出せる世界ではない。
1月3日時点で勝利を飾っているのは131期チャンプでリーグ戦勝率1位(7.65)の石渡翔一郎(千葉)とリーグ戦勝率2位(7.26)をマークした石本裕武(大阪)の男子2人。いずれもここまで2勝している。
一方、女子では井上未都(福岡)と植木美帆(東京)の3着1本が最高成績だ。
今後、初々しいルーキーたちがどう成長していくのか注目されるが、環境が人を育てるという点で期待される女子レーサーがいる。
香川支部23歳の大廣咲季(おおひろ・さき)【写真2枚】である。
丸亀の男女混合戦に参戦中で、きょう4日の12R「レディースバトル・ブルーナイター選抜」と銘打たれた女子レースにも名を連ねている(上図参照)。
全員が香川支部であるばかりか、昨年のクイーンズクライマックスに出場した平山智加や中村桃佳をはじめ、一昨年のメンバーだった西村美智子に、一昨年のクイーンズクライマックスシリーズ戦を制した松尾夏海など正真正銘の実力派がそろっている。
自分の力を知り、課題を見出すのに最適の環境といっていいだろう。生かさない手はない。
岡山大学農学部在学中、タンパク質の研究をしていたという正真正銘のリケジョは、2019年のクイーンズクライマックス優勝戦で今井美亜が3コースから鮮やかなまくり差しを決めたシーンに感動。レーサーを志した。養成所の勝率は女子トップの5.86と実力を兼ね備えているだけに、きっかけをつかめば大きく飛躍するに違いない。
その舞台が地元丸亀となることを願っているファンも多いことだろう。注目したい。