レースリポート
田口節子「やればできる!」と見事に大会連覇 PG1住之江クイーンズクライマックス
2023.01.01
プレミアムG1「第11回クイーンズクライマックス」(QC、優勝賞金1500万円)は2022年12月31日、大阪市のボートレース住之江で最終日が行われた。2枠で臨んだ田口節子(岡山支部41歳)【写真3枚】が、2コースから冷静に差し切り、2021年福岡に続いて大会連覇を果たした。1番人気の平高奈菜は、インから先に回ったが無念の2着。3着は追い上げた長嶋万記が入った。3連単は2-1-6で1万4440円の37番人気。
気温9度、無風と水面は絶好のコンディションだった。スタート展示は123456の全艇スロー。長嶋万記の回り込みを他艇がブロックした。しかし、本番は4枠平山智加がピット離れで遅れ、長嶋が回り込み、12365・4の5対1となった。
内3艇がゼロ台の仕掛け。イン平高奈菜は先マイ態勢を築いたが、初動を入れた後に舟が浮いてしまい、1マークはターンが流れた。そこを2コース田口節子がターンマークを外さず、差し込んだ。バックは平高と並走となったが、2マークは田口が内有利に先制した。平高は逆転を狙ったが、2マークで内から切り返し気味に入った遠藤エミが視界に入り、外を回る形で2着どまり。3着争いは、長嶋万記が遠藤、平山智加に競り勝った。
ゴール後の田口は、昨年に続き涙が止まらなかった。「うれしいです。何か、う〜ん。最近、すごく仕事がつらくて、今節は楽しめていたんですけど。頑張ろうと思える1節になったのが、うれしいです」。寺田千恵ら岡山勢の祝福を受けて、感動のフィナーレとなった。
今年も選考4位での出場ながら、良機を引いてトライアルの前検日から田口のムードは良かった。しかし、他のライバル勢も仕上げて、自信を失いかけていた。「優勝戦に入ったら、正直、見劣ると思っていたけど、2コースは自分が得意なんだと言い聞かせていきました」。その強い気持ちでしっかり結果を出し、大会初となる連覇を果たした。2022年の優勝は3回目、G1優勝は通算4回目(レディースチャンピオン2回、クイーンズクライマックス2回)、一般戦を含めた通算優勝は68回となった。
まさに有言実行だった。今節の初日、オープニングセレモニーで田口は「連覇できる! やればできる!」とファンにアピールした。まさに、その思いがつながり、2022年の獲得賞金は5494万円。女子レーサーの賞金1位はSGを制した遠藤エミの8266万円(女子史上最高額)だったが、田口も2021年の5337万円を超え自己最高額をマーク。
田口は「いい1年だったと思います。今年(2022年)もまさかの優勝で、いまだにドキドキして信じられません。でも、やればできる!」。年明けからは、QC3連覇に向けての戦いが始まる。2023年初戦は、1月12日からのびわこプレミアムG1「第4回ボートレースバトルチャンピオントーナメント」に出場予定。4日間のシビアな勝ち上がりに、女王として臨む。
また、同時開催のG3シリーズ戦は11Rで優勝戦が行われ、5号艇の宇野弥生が6コースから最内を差して優勝した。進入は本番で落合直子が回り込み162・345の3対3。1マークはイン渡邉優美、3コース金田幸子、4カド西岡成美が握り合い、3艇が大きく流れた。そこを清埜翔子が割り差すと、2コース落合、大外の宇野も差してバックは大混戦。2マークは内有利に宇野が先取りして、優勝を果たした。