レースリポート
住之江クイーンズクライマックス大みそか決戦 結果に左右されぬ守屋美穂という生き方
2022.12.31
きょう31日、最終日を迎えた住之江クイーンズクライマックスは第11回大会。のべ10名の女王を生み出している。
第1回(大 村)三浦永理( 3コースまくり差し)
第2回(芦 屋)平山智加 (イン逃げ)
第3回(住之江)日高逸子 (イン逃げ)
第4回(福 岡)川野芽唯 (4コース恵まれ)
第5回(平和島)松本晶恵 (イン逃げ)
第6回(大 村)遠藤エミ (イン逃げ)
第7回(平和島)松本晶恵 (イン逃げ)
第8回(徳 山)今井美亜 (3コースまくり差し)
第9回(浜名湖)平高奈菜 (イン逃げ)
第10回(福 岡)田口節子 (2コースまくり)
平高奈菜・田口節子・平山智加・遠藤エミの4名が2度目の優勝を、守屋美穂【写真2枚】と長嶋万記は初戴冠をめざす「決定戦」(上図参照)である。
今年のSGボートレースオールスターでファン投票第3位に選ばれた守屋美穂は、誰もがその実力を認める存在だが、まだG1タイトルを手にしたことがない。女子レーサーナンバーワンを決するレディースチャンピオンとクイーンズクライマックスの優勝戦成績は次のとおりだ。
2014年住之江クイーンズクライマックス(6コース4着)
2018年平和島クイーンズクライマックス(5コース6着)
2019年徳 山クイーンズクライマックス(2コース6着)
2020年多摩川レディースチャンピオン(1コース2着)
2020年浜名湖クイーンズクライマックス(2コース5着)
2021年福 岡クイーンズクライマックス(5コース6着)
それでもファン投票で圧倒的な人気を誇るのには理由がある。「生き方への共感」である。
「見ていてください」というメッセージには、真摯なファンへの誓いが込められている。
「自分のできることを尽くし、内容のあるレースをします」という宣誓だ。
2019年児島のレディースオールスター準優勝戦後にこんなやりとりがあった。
「3着でしたが、やるべきことをやってのこと。満足しています。最終日もしっかり走って、選んでくださったファンの方々に恩返ししたいです」。
守屋美穂が向き合っているのは勝負ごと。いずれ結果は出る。
だからこそ結果を追わず、あくまでもプロセスを追究する構えなのだ。
結果には運がつきまとい良否が分かれるが、一生懸命取り組む姿勢には結果に左右されない普遍的な価値が存在する。もし、取り組みが間違っていたと思えば反省しやり直すことができる。
それが「見ていてください」となって発信され、ファンが深く共感するのである。
その言葉の重みをかみしめるに余りある2022年の総決算レースをかみしめたい。
そんなクイーンズクライマックス最終決戦の模様はきょうもボートレース公式YouTubeで15時から配信される。真剣勝負の醍醐味(だいごみ)を知る真中満さんと京口紘人さんの解説はきっと聞き応えがあるだろう。