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今年の頂上決戦は平高奈菜に守屋美穂が迫る PG1住之江クイーンズクライマックス

2022.12.31

 プレミアムG1「第11回クイーンズクライマックス」(QC、優勝賞金1500万円)は30日、大阪市のボートレース住之江でトライアル3回戦2個レースが行われた。

 ほぼ風が吹かず、水面は絶好のコンディション。ファイナル進出に向け、最後のトライアルが展開された。3回戦11Rは、田口節子(岡山支部41歳)【写真下】が気迫のイン速攻を決めた。6人全員がゼロ台スタートの中、田口はコンマ04のトップタイミングを決めて、1マークは悠々と先マイ。遠藤エミが外を握って2着を確保、3着に追い上げた守屋美穂までの3人が、優勝戦進出を果たした。3連単は1-3-6で930円の1番人気だった。

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 3回戦12Rは、平高奈菜(香川支部35歳)【冒頭の写真】がしっかり逃げた。11Rとは対照的に、こちらは全員が慎重な仕掛けとなった。平高はコンマ17のスタートから、誰にもまくらせず、差させずに押し切った。上がりタイムの1分46秒4は、住之江の現行モーターでの最高タイムを更新した。2着争いは2番差しの長嶋万記が伸びて2マークを先取りし、平山智加を逆転して2着に食い込み、3着の平山とともにファイナル進出を決めた。3連単は1-4-2で1240円の4番人気。

 3回戦を終えて、トライアルの最終順位は以下のとおり。

順位  選 手 名  得点
1位 平高  奈菜 26
2位 田口  節子 26
3位 守屋  美穂 25
4位 平山  智加 24
5位 遠藤  エミ 23
6位 長嶋  万記 23
7位 香川  素子 22
8位 中村  桃佳 17
9位 高田 ひかる 17
10位 細川  裕子 16
11位 寺田  千恵 14
12位 堀之内紀代子 13

 平高奈菜と田口節子は26点で並んだが、2勝をマークした平高が着順差でトップ通過を果たした。ほかにも守屋美穂、平山智加ら、2回戦終了時の上位陣が3回戦でもポイントを多く取ったため、ボーダーが上昇。6番目の長嶋万記が23点と、例年より高い数字となった。

 最終日は、いよいよ2022年の女子ボートレース界の総決算。激戦を勝ち抜いた6人によって、12Rで「クイーンズクライマックス(賞金女王決定戦)」が行われる。メンバー、最新の獲得賞金は次のとおり。

<住之江 最終日 12R 賞金女王決定戦>
1枠 平高 奈菜(香川支部)4792万円
2枠 田口 節子(岡山支部)3957万円
3枠 守屋 美穂(岡山支部)4607万円
4枠 平山 智加(香川支部)3943万円
5枠 遠藤 エミ(滋賀支部)7945万円
6枠 長嶋 万記(静岡支部)3295万円

 平高奈菜は2020年、2021年大会に続いて、3年連続のファイナル1枠となった。出足関係は日増しに上向き、TR3回戦の動きを見ても、インなら十分に勝負できる仕上がりとなった。昨年は2枠も同じ田口節子で、田口が2コース。1マークは、イン平高にとっては痛恨の2コースまくりを浴びた。今年は平高が前回大会のリベンジ逃げを決めて、2020年以来、クイーンズクライマックス2回目の制覇をめざす。

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 強敵は岡山支部の2人だろう。特に、守屋美穂(岡山支部33歳)【写真上】はパワー面で6人の中でもトップに映る。守屋は2、3回戦でゼロ台の仕掛けを決め、スリットの呼吸が合ってきたのでセンター強襲を狙う。田口節子はTR3回戦の昼間、試運転中に転覆したものの、転覆整備とペラ調整で幸いにも機力下降はなかった。昨年と同じ2枠から、大会連覇を狙う。

 同時開催のG3シリーズ戦は、11Rで優勝戦が行われる。準優3個レースで唯一、逃げた渡邉優美が1枠をゲット。出足、行き足は軽快で、イン戦の強さも抜群。飛躍の来年へ、軽やかに逃げそう。パワー面なら西岡成美、清埜翔子の中枠勢が強力で不気味さが漂う。

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