レースリポート
SGチャレンジカップ&G2レディースCC開幕へ 充実の磯部誠&堀之内紀代子!
2022.11.21
ボートレース鳴門のSGチャレンジカップとG2レディースチャレンジカップはあす22日開幕する。
馬場貴也を筆頭とするSG組はグランプリ出場権やシード権をかけ戦うことになるが、直前の丸亀周年記念で優勝した磯部誠【写真上】に注目しておきたい。
「1円でも積み上げたい」。
当初、磯部誠はそう話していた。
その時の賞金ランキングは17位(現在12位)。下位からの猛追を感じていただけに焦りもあったのだ。
しかし、それは杞憂(きゆう)となる。好モーターも味方しシリーズをけん引する立場になると、気持ちが変わったという。
「途中から賞金のことよりも、全国から強豪が集まる周年記念で優勝することに意義を感じ始めるようになった」のだという。
つまり、本当の強さを身につけることこそがめざす道であり、計算できることだけを追求するのでは真のアスリートになれないという自覚が生まれたのだ。
丸亀周年Vの背景にこうした精神性の深まりがあったのである。
「2022年はすべてのSGに出させてもらいましたが、結果を出せていません。グランプリという世界を自分の目で見たことがないので、確かめてみたいです」と、結果よりも内容ありきの気概で鳴門入りしている。
一方、レディースチャレンジカップ組では堀之内紀代子【写真上】が気になる。
現在、女子賞金ランキングは12位。退くことのできない崖っぷちに立っている。13位の落合直子とはわずか3万円ほどしか差がないのだ。
これまでレディースチャンピオンや中国地区選手権には出場してきたが、クイーンズクライマックス出場歴はない。熱い思いを抱くのは当然である。
21日の前検日、「その時が来ましたね」と投げかけると、「はい。ここまで到達できました」と感慨深そうにしていたが、一方でこうも話した。
「守りにいくとレースのスケールが小さくなるので、意識し過ぎないでいつも通り伸び伸び走りたい。チャレンジャーですから…」。
およそ10年前から取り組んできた「レーススタイルを変化させる」ための挑戦を、この大会も続ける気構えである。
近況チルトを跳ね上げ特徴的な舟足に仕上げることもある堀之内紀代子が、悔いなく戦うシリーズであってほしいと願わずにはいられない。
SGとG2レース混在のシリーズ初日は、G2レディースチャレンジカップから始まる。1、5、9、11Rがレディースチャレンジカップ。それ以外がチャレンジカップである。