レースリポート
追うべき背中は見えている! 130期生・門田栞
2022.07.15
今年5月にデビューした130期生の話である。
養成所入所は昨年の4月6日。1293名の応募者の中から52名(男子42名・女子10名)が狭き門をくぐっている。
しかし、1年間の養成は厳しい。数々の訓練と試験を通過できたのはさらにその半分。
男子21名と女子6名の合計27名である。
つまり受験段階から計算すると、2%あまりしかプロになれないのだ。
そんな険しい関門を通過したひとりが愛媛県出身、香川支部の門田栞(かどた・しおり)、22歳になったばかりである。
高校時代、ボート競技の“ダブルスカル”でインターハイ2位となるなどスポーツ得意な門田栞がボートレーサーに憧れるようになったのは守屋美穂との出会いがきっかけ。
といっても、水上を滑走し大外から男子を負かす姿に感動したのだ。
そして、2年間のレストラン勤務を経て入所している。
同じボートなのに操縦感覚がまったく異なることに戸惑った養成所時代は「何度も心が折れそうになった…」という。
しかし、競技で培った忍耐力と家族の支えで乗り超えた。
その最終盤に見た「遠藤エミによる女子初のSG制覇」は劇的だった。「鳥肌が立った」という。
ここにも模範たる存在がいる。
さらに、愛媛出身の先輩・平高奈菜から「オカの上できっちり行動するのが大事。あいさつを含め、それができればレースに集中できるよ…」とアドバイスをもらったという。
見習い、追うべき存在だ。
デビュー後はまだ6着ばかりで5着さえないが、目標とする存在は大きい。
そこに向かい、挑み続けてほしいと多くが願っている。
次の参戦は浜名湖、7月21日初日の“テレしずサマーカップ”。
いずれやってくる「ひと伸び・ひと伸び」を決して見逃してはならない。