レースリポート
ボートレース甲子園あす5日開幕!火の国熊本代表はママさんレーサー岩崎芳美
2022.07.04
多くの球児が甲子園出場を目標とする高校野球の季節がやってきた。
地元の誇りと期待を胸に戦う選手権である。
代表校が完全に都道府県ごと(東京,北海道は各2校)になったのは、昭和53年の第60回大会から。この年、地方大会の優勝旗もつくりかえられた。全国制覇の証しは深紅の大優勝旗だ。
同様の御旗がボートレース界にも存在する。それは高校野球と同じ西陣織。G2ボートレース甲子園で栄冠を手にしたものだけに与えられる優勝旗だ。【写真上は昨年大会優勝の毒島 誠】
これまで手にしたのは3人だけだ。
第1回大会(浜名湖)今垣光太郎
第2回大会(三 国)峰 竜太
第3回大会(丸 亀)毒島 誠
今大会は47都道府県中、和歌山県、奈良県を除く45都道府県選手で競い合うことになる。
女子レーサーは大会最多の5名。
岩崎芳美(熊本県代表)・藤崎小百合(鹿児島県代表)・平山智加(香川県代表)・平高奈菜(愛媛県代表)・遠藤エミ(滋賀県代表)が男性陣と互角の戦いを演じることになる。
なかでもベテラン岩崎芳美【写真トップ】は笑顔そのままに若々しくさわやか。
経験を重ねてなおレースぶりも人気も第一線の存在である。
それは最後まで絶対にあきらめない敢闘精神で貫かれているからだろう。
「どうしてもファンの皆さんが期待してくれるレースがしたいと思ってしまう」と語ったことがある。
イン戦の確かさはいうまでもないが、基本戦法は攻め。センター・アウトともなれば、まずまくっていこうとするのである。ファンがイメージする“岩崎良美のレース”を実行せねばならない、という使命感もある。アスリートの鑑(かがみ)といっていいだろう。
それは、どんなにモーターで苦しんでも音を上げない姿勢につながっている。最終日の一般戦回りになっても整備や調整を繰り返すのだ。魂のこもった競走は、ファンという「他者」ありきの志が生んでいると断言できる。
その岩崎芳美は火の国・熊本県の出身。樫葉次郎と結婚して徳島支部所属となったが、熱きハートはまったく変わっていない。
場内で行われる選手紹介でパフォーマンスが演じられるかもしれない。最初の登場から注目したいものだ。