レースリポート
静と動のコントラストで輝く女流の星!トップルーキー實森美祐
2022.03.26
間もなく4月。桜前線の北上とともに春爛漫(らんまん)となる。
芽吹き、花咲き、新緑の季節がやってくる。新しい力はまばゆいばかりだ。
広島支部の實森美祐【写真3枚とも】は、2016年11月に宮島でデビューした119期生。
同期には井上忠政や黒野元基などの精鋭がいるが、元気印の女子レーサー目白押しの期でもある。その代表は2022年早くもヴィーナスシリーズV2としている土屋南(岡山)。児島ではまくり快勝、浜名湖では1マーク、2マーク、2周1マークと3連続の全速まくりで接戦競り勝ちの優勝だった。
これに続くのが2022年トップルーキー實森美祐だ。
広島県福山市初の女性レーサーである。
「男女が同じ舞台で戦える」のが魅力と感じ、飛び込んできたボートレースの世界。
「がんばれば、がんばるほど結果につなげられる世界」だとも語る。
その穏やかで淡々とした表情の中に熱きハートが宿っている。
ファンが「豪快なところがいい!」と評する精神的背景だ。
ただ、それだけでは強くなれない。
調整力、レース構想力、判断の厳しさ、思い切りのよさ、瞬時の対応力が総合されてこそのトップルーキーである。
2022年、それまでのB1からいきなりA1に昇格してきたのは偶然ではない。
練習や実戦で蓄積してきた力が爆発した結果にほかならない。
G1初参戦となった今年1月の芦屋周年記念で水神祭を飾っているのがその証左。男子記念常連を相手に逃げ切ったのだ。
美貌と競走は共存すると教えてくれる實森美祐。次なる目標は「初優勝」。ファンもそれを願っている。