レースリポート
A1初昇格、レディースオールスターファン投票10位、初優勝 山あり谷あり波あり…倉持莉々
2022.01.22
ボートレース界には1593人のレーサーが登録されている(2022年1月21日時点)。その内241人が女子レーサーだ。割合にすると15.1%。他の公営競技にはない割合である。
さらに、男女混合で競走するのも大きな特徴。ボートレース界は男女平等の先頭を走っている。
ハンデは体重のみ。最低体重は男子が52キロ、女子47キロである。
そして、日々鍛錬し激しい競走に挑みながら、ファンのことを常に思っているのが女子レーサー。ボートレースの花形のひとつといってもいいだろう。
そういう意味で、2月22日からボートレース桐生で開催される「第6回レディースオールスター」の選出順位は注目された。結果は以下の通りだ。
1位 守屋美穂 21,176票
2位 平高奈菜 18,118票
3位 高田ひかる 13,871票
4位 平山智加 12,962票
5位 小野生奈 12,215票
6位 鎌倉 涼 12,076票
7位 遠藤エミ 9,955票
8位 西橋奈未 9,653票
9位 松本晶恵 9,421票
10位 倉持莉々 8,961票
レディースオールスター3大会連続ファン投票1位だった大山千広はフライング休みだが、守屋美穂・平高奈菜・平山智加らは不変の安定勢力である。
ここに割って入っているのが3位の高田ひかる。「圧倒的な伸び」を特長とするレースに魅力を感じているファンが多い証拠だ。
さらに、最後まで絶対にあきらめない競走が光る西橋奈未が8位に、2022年初のA1に昇格した倉持莉々【写真2枚とも】が10位に食い込んでいる。
この選出時点で上位10人中、優勝歴がなかったのは倉持莉々ただ1人だったが、昨年5月以降6割近い確率で準優勝戦に進出、勝率も6.42としてA1昇格の夢をかなえたのだった。
ただ、その人生は山あり谷ありで一筋縄ではいかない。
水球の元日本代表はホジキンリンパ腫という悪性リンパ腫にかかり、養成所に合格しながら入所を断念した過去がある。
1年半後、再度受験し入所したが、「あのまますんなり入っていたら続かなかったと思う」とはプロになってからの発言。当時を思えば並大抵のことではない。苦難を力に変えたのだ。
そして、今月徳山の男女ダブル優勝戦で優勝した。
3コースからコンマ01のトップスタートでまくりを打ちながらも遠藤エミとの大激戦を制したのだ。弾ける笑顔がファンの心を温かくしたのは多くの記憶に刻まれている。
次の競走は23日開幕の江戸川ヴィーナスシリーズ。山あり谷あり、そして波ありのボートレーサー人生に喝采(かっさい)を送りたいものだ。