レースリポート
田口節子が2コースまくり! 涙のクイーンズクライマックス初優勝 福岡
2022.01.01
ボートレース福岡の「プレミアムG1第10回クイーンズクライマックス」は大みそかの12月31日、最終12Rで優勝戦が行われ、田口節子【写真3枚とも】が2コースからまくり、4コースから全速ツケマイで攻めてきた遠藤エミを1周2マークで振り切る会心の勝利。クイーンズクライマックス初優勝を飾った。2着には惜敗の遠藤エミ。人気を集めた平高奈菜は道中で競り勝って3着。3連単の2-4-1は5690円で20番人気。
トライアル1回戦で遠藤エミを2コースからまくったレースの再現を見ているようだった。スタートではインの平高奈菜に対して3分の1艇身ほどのリードだったが、スリット後の勢いが違った。全くちゅうちょすることなく強気のまくり攻め。4コース同体から握ってきた遠藤エミにバックでは並ばれていたものの、1周2マークを先に回って遠藤の差しを許さず、ここで勝利は確定した。
井口佳典、湯川浩司、田村隆信らSG戦覇者5人を擁し、「銀河系」と呼ばれる85期の一員。2011、2012年と2年連続でレディースチャンピオンを制覇し、この2年は賞金女王にも輝いて、女子トップレーサーとして君臨。ただ、2012年の第1回大会では優勝戦1号艇でVチャンスを迎えながら、三浦永理のまくり差しに屈して敗退と苦い思い出も。「あれが今までで一番つらかった。あの時はレース中はずっとつらかったんです。だから今回は楽しもうと。それができたのがよかった。優勝戦も2号艇だったのでリラックスできましたから」。
もうひとつ、今節リラックスできた要因が、9月にここ福岡で女子では史上初となる全国24場制覇を達成できていたこと。「あれがなければ今節もつらかったかもしれない。福岡で24場制覇ができたから今回も優勝できたと思う」と振り返った。
「今年は出来すぎで最高の1年でした。来年に向けて特に大きな目標はありませんが、1節1節、優勝を目指してがんばるだけです」と優勝インタビューを締めくくった田口。悲願のタイトルを手にして優勝賞金1500万円を加算したが、獲得賞金は5337万6000円で遠藤エミ、平高奈菜に続く3位。賞金女王には返り咲けなかっただけに、2022年は10年ぶりの賞金女王を目指して突っ走ってもらいたいところだ。