
レースリポート

蒲郡クイーンズクライマックス 遠藤エミが2連勝の後に抽選で1枠と最高の流れ
2024.12.30
ボートレース蒲郡(ナイター)の「PG1クイーンズクライマックス」(優勝賞金1700万円)は29日、トライアル2回戦が行われた。この日の開催4日目は、終日北西からの右横風2~3メートルのコンディション。風は吹いていても波高は全レース1センチと絶好の静水面だった。
トライアル2回戦11Rは、2コースの海野ゆかりがまくって仕掛けたが、流れたスペースに平高奈菜、平山智加が差してバックストレッチは伸び比べに。平山が平高を外へけん制したところへ、立て直した渡邉優美(福岡出身・福岡支部32歳)【写真下】が内へ切り込み2マークを先マイ。平山の差しは及ばず渡邉が2周1マークを先取りした。

抜きで1着ゴールの渡邉優美(2走16点で得点率8.00)は「この1着はめっちゃ大きいです」と喜びを爆発させた。「スタートした時には終わったと思いました。だからすぐに(入れ替わって)差しにいきました」と冷静に対処することができた。仕上がりについては「体感が全然合わせられていません。リプレーを見ると押していたけど、試運転が全然良くなかった。休みがあまりにも長かったので自分の体感が狂っているのかもしれません」と話した。トライアル3戦目の枠番抽選は強運で、2回戦に続き3回戦11Rの1枠をゲットした。
2着だった平山智加(2走16点で得点率8.00)は「2マークは(渡邉を)先に回してはダメだった。どうせ2着だったかもしれませんけど…」と反省。バランスが取れていたし、1回戦よりもマッチングしていました」と18号機の良さを引き出しつつある。3回戦は12R5枠から優勝戦進出をめざす。
トライアル2回戦12Rは、4カドの宇野弥生がコンマ12のトップショットを決めて締めていったが、インの細川裕子も先手は譲らず、地元両者で握り合ったところを5コースの遠藤エミ(滋賀出身・滋賀支部36歳)【冒頭の写真】がまくり差しで突き抜けた。遠藤は「今のは展開が良かったです」と振り返ったが、足に関しても「初日より良かったし、全部の足がいいと思います」とエース機のパワーを存分に発揮して2戦2勝。そして、トライアル3回戦枠番抽選では1号艇を引き当て「しっかり逃げるだけです」と気を引き締めていた。
2回戦12Rの2着には、チルトを1.5度にハネて挑んだ藤原菜希(大阪出身・東京支部38歳)【写真下・右側、左は渡邉優美】が2マークの絶好展開を突いて浮上した。藤原は「試運転した中でチルト1.5が一番乗りやすくてターン回りが良かった。でも全然伸びなかった」と苦笑い。「モーターがバテているんだと思う。3回戦は内枠なのでプロペラをたたき変えて整備もしたいと思います」と優出への意気込みを口にした。出番は3回戦11R2枠だ。

なお、2回戦11Rで選手責任のエンストをした西橋奈未はマイナス2点。2回戦12Rで不良航法を取られた浜田亜理沙はマイナス7点となった。
トライアル3回戦のメンバーと今節着順は次のとおり。得点表は1着10点、2着9点、3着7点、4着6点、5着5点、6着4点。例年の優出ボーダーラインは3走合計点が21点のケースが多いが、前後することもある。
<蒲郡 5日目 11R トライアル> 3回戦
1枠 渡邉 優美 (福岡・福岡) 4着1着 16点
2枠 藤原 菜希 (大阪・東京) 6着2着 13点
3枠 細川 裕子 (愛知・愛知) 3着4着 13点
4枠 宇野 弥生 (埼玉・愛知) 5着6着 9点
5枠 三浦 永理 (静岡・静岡) 1着5着 15点
6枠 平高 奈菜 (愛媛・香川) 5着3着 12点
※()内は出身・支部の順
<蒲郡 5日目 12R トライアル> 3回戦
1枠 遠藤 エミ (滋賀・滋賀) 1着1着 20点
2枠 海野ゆかり (広島・広島) 6着4着 10点
3枠 西橋 奈未 (石川・埼玉) 2着エ 7点
4枠 浜田亜理沙 (広島・埼玉) 2着3着 9点
5枠 平山 智加 (香川・香川) 3着2着 16点
6枠 川野 芽唯 (福岡・福岡) 4着5着 11点
一方、シリーズ戦は予選成績順に勝浦真帆、實森美祐、守屋美穂が準優の1枠を手にした。特に3日目から3連勝の勝浦は、30日が29歳のバースデー。「誕生日のことは忘れてました(笑い)。全体的に良くなったし、伸びに関してはトップクラスです」と胸を張っていた。