レースリポート
節イチ宣言の遠藤エミが“真夏の女王”レディースチャンピオン連覇へ!
2024.08.12
ボートレース福岡の「PG1第38回レディースチャンピオン」(優勝賞金1300万円)は11日、10~12Rで準優勝戦が行われ、ベスト6が決まった。優勝戦のポールポジション・1号艇には連覇と通算3回目のレディースチャンピオン優勝をめざす遠藤エミ(滋賀出身・滋賀支部36歳)【冒頭の写真】が収まる。12日は最終12Rで優勝戦が行われる。
5日目、最初の準優勝戦10Rは1コースの渡邉優美(福岡出身・福岡支部31歳)【写真下】が完璧な逃げ切り勝ち。差した藤原菜希と握った長嶋万記の2着争いは2周1マークで突き放した藤原に軍配。3連単の1-2-3は620円の1番人気で順当決着。
続く準優勝戦11Rは小波乱。全体的に遅めのスタートの中、1コースの淺田千亜希がトップスタートを決めて楽々先マイ態勢に持ち込んだが、ターン手前でボートが暴れてしまい、ターンマークを大きく外した。2コースの櫻本あゆみ(栃木出身・群馬支部36歳)【写真下】が難なく差して1着。4コースから差して続いた細川裕子が2マークを内有利に運んで2着。淺田は悔しい3着に敗れて3連単2-4-1は7410円の24番人気。なお、淺田は2マークで廣中智紗衣を飛ばす展開になってしまい、不良航法で賞典除外になった。
最後の準優勝戦12Rは3コースの平高奈菜がスタートで遅れてしまい、いわゆる中へこみ展開になったが、1コースの遠藤エミがぶっちぎりの逃げで圧勝。5コースから果敢に握った土屋千明はうねりに乗って大きく飛んでしまい、2コースから差した浜田亜理沙がすんなり2着。土屋は見せ場はつくったものの3着まで。3連単の1-2-5は830円の2番人気。
優勝戦のメンバーと、過去のG1優勝戦実績は次のとおり。
<福岡 最終日 12R 優勝戦>
1枠 遠藤 エミ(滋賀・滋賀)G1優出14回 3V
2枠 渡邉 優美(福岡・福岡)G1優出 3回 0V
3枠 櫻本あゆみ(栃木・群馬)G1優出 2回 0V
4枠 藤原 菜希(大阪・東京)G1初優出
5枠 浜田亜理沙(広島・埼玉)G1優出 1回 1V
6枠 細川 裕子(愛知・愛知)G1優出 5回 0V
※()内は出身・支部の順
SG戦制覇歴を持つ女子最強レーサーの遠藤エミが順当に1号艇を獲得した。レディースチャンピオンは相性も良く、これまで5回の優出で2021年、2023年と2回の制覇歴があり、2大会連続3回目の優勝に王手。今節4日目には節イチ宣言も飛び出し、準優後も「全部の足がいい」と手応えは変わらず満点。優勝確率はかなり高そうだ。
逆転候補の筆頭は地元の渡邉優美。「この水面では負けられない」と初日から気合を前面に出していたが、「整備とプロペラ調整で全部の足が良くなった。これなら優勝戦でも戦える」と準優勝戦でついにモーターを本格化させた。レディースチャンピオンは2021年、2023年に続いて3回目の優出。今年2月びわこのレディースオールスターでG2戦のタイトルは手にしているが、地元水面で今度はG1戦初制覇をめざす。
準優勝戦で2コースから勝利した櫻本あゆみはこれが3回目のレディースチャンピオン優出。2021年の浜名湖大会では2号艇から2着の実績もあるが、この時も立ちはだかったのは遠藤エミだった。「良かった回り足がさらに良くなった」とパワーアップにも成功。こちらもG1戦初制覇へ、3号艇なら十分にチャンスはある。
4号艇の藤原菜希(大阪出身・東京支部38歳)【写真上】は昨年11月の三国G2レディースチャレンジカップに続いて女子ビッグレース優出は2回目。G1戦で初優出初優勝の快挙が成るか注目が集まる。5号艇の浜田亜理沙は昨年末の多摩川クイーンズクライマックスが女子ビッグレース並びにG1戦の初優出初優勝だった。SG戦の舞台も経験し、10月には地元戸田でダービー出場も決まっている。外枠でも侮れない存在だろう。細川裕子は4年ぶり6回目のレディースチャンピオン優出。これまで2着は2回あるが、まだ優勝に手が届いていない。6号艇ではよほど展開に恵まれないと厳しいが、得意の道中戦で見せ場をつくるかもしれない。